
こんにちは、リサです
朝晩の空気がひんやりしてくると、果物売り場に並び始めるのが秋の主役「梨」
ひと口かじれば、シャリッとした食感とともに、口いっぱいに広がるみずみずしさ
暑さで疲れた体をやさしく癒してくれる、まさに“秋の清涼果”です
今回は、そんな日本の梨の魅力をまるごと味わう特集
和梨・洋梨あわせて代表的な7品種をじっくりご紹介し、選び方やアレンジ、健康効果まで、旬果びより流にお届けします
梨ってどんな果物?
梨は日本人の秋に欠かせない、古くて新しい果物です
梨の歴史は古く、『日本書紀』にもその名が登場します
奈良時代にはすでに栽培が始まっており、長く日本人に親しまれてきました
日本の梨は大きく分けて「和梨」と「洋梨」
和梨は「シャリッ」とした歯ざわり、洋梨は「とろり」とした口どけが特徴です
さらに和梨には、皮が茶色い「赤梨(あかなし)」と、緑がかった「青梨(あおなし)」があります。
赤梨は甘く濃厚でジューシー、青梨は爽やかで上品な味わい。
どちらも水分量はなんと90%以上。
まるで“食べる天然ミネラルウォーター”のように、体を潤してくれる秋の恵みなんです。
旬の移り変わり、梨の季節リレー
梨は夏のはじまりから冬の入り口まで、約半年間楽しめる果物です
7月に登場する「幸水」から始まり、9月の「豊水」、10月の「あきづき」「新高」、そして11月の「新興」や洋梨の「ラ・フランス」「ル・レクチェ」へと、まるで季節を追いかけるようにリレーのように旬が続きます
産地もリレー形式で、千葉・茨城・鳥取・福島・山形・新潟など、それぞれの地域がその時期に合わせておいしい梨を届けてくれます
代表的な品種紹介
幸水(こうすい)
日本の夏を彩る、甘くてやさしい定番梨
幸水は、日本の梨の中でも最も人気のある品種のひとつ
果汁がたっぷりで、かじるたびに滴るようなジューシーさ
酸味が少なく、糖度は13〜14度と高めで、口いっぱいに広がる甘さが特徴です
果肉はやわらかく、舌ざわりはなめらか
冷やして食べると、まるで“飲む果物”のようにスッと喉を潤します
7月下旬〜8月中旬が旬で、夏の贈り物にも最適です
| 幸水梨:千葉名産・旬の時期と特徴|豊水との違い│甘い見分け方 |
豊水(ほうすい)
甘みと酸味のバランスが絶妙な、秋のはじまりの梨
豊水は、幸水よりもひと回り大きく、果汁もたっぷり
名前の通り“豊かな水分”を感じるほどジューシーです
最大の魅力は、甘さと酸味の調和
食べた瞬間は濃厚な甘さ、後味にほんのり酸味が残り、さっぱりとした印象を与えます
この絶妙なバランスが“もうひと口”を誘う秘密です
果肉はやわらかくて繊細
9月上旬〜下旬が旬で、冷蔵庫で軽く冷やすと甘さがさらに引き立ちます
| 豊水梨:千葉名産・旬の時期・特徴|幸水梨との違い・見分け方_ |
あきづき
三つの名梨のいいとこ取り!秋の人気ナンバーワン品種
「新高」「豊水」「幸水」を掛け合わせて生まれたハイブリッド梨
果肉は緻密でしっかりとしており、歯ざわりも良く、日持ちが抜群
酸味が少なく、甘さは濃厚
それでいて後味がスッキリしているため、食後のデザートにもぴったり
9月下旬〜10月上旬の短い旬の時期に、贈答用としても人気の高い品種です
新高(にいたか)
堂々とした大きさと香り。まさに“梨の王様”
新高は、手のひらを超えるほどの大玉で、一玉が1kg近くになることも
果皮はつややかで美しく、贈り物にも喜ばれます
味わいは上品な甘さが中心で、ほどよい酸味が全体を引き締めます
果肉はしっかりしていて歯ごたえがあり、かむほどに果汁があふれます
香りも豊かで、食べる前から幸せな気分にしてくれる梨です
10月が旬で、冷暗所で2〜3週間ほど保存できる長持ち梨です
| 新高梨:高知&新潟名産・旬の時期|秋の香り高き甘い梨_____ |
新興(しんこう)
秋の締めくくりにふさわしい、落ち着いた甘さの貯蔵梨
新興は、11月頃に旬を迎える晩成品種
果実は大きく、酸味と甘みのバランスがほどよいのが特徴です
果肉はやや硬めで、噛むほどにしっとりとした甘さが広がります
冷蔵庫で保存すれば年末までおいしく楽しめるので、冬の果物としても重宝します
季節の移り変わりを感じながら味わいたい、しっとりとした大人の梨です
| 新興梨:新潟名産・旬の時期・特徴|冬に味わう晩生の赤梨_____ |
ラ・フランス
香り、甘み、口どけ。洋梨の女王が放つ優雅な魅力
ラ・フランスはフランス生まれ、山形県を中心に栽培される洋梨の代表格
収穫直後は硬く食べられませんが、追熟させることでとろけるような食感に変わります
熟した果実は、バニラのような香りと濃厚な甘みが特徴
まるでスイーツを食べているかのような贅沢な味わいです
10月下旬〜12月が旬
香りが立ち、果肉が少し柔らかくなったタイミングが食べごろです
| ラ・フランス:山形名産・旬の時期・美味しい食べ方完全ガイド__ |
ル・レクチェ
黄金の輝きと上品な香り。新潟が誇る高級洋梨
新潟県生まれのル・レクチェは、ラ・フランスよりもさらに濃厚な味わいが特徴
11月上旬に収穫し、1か月ほど追熟して12月に食べごろを迎えます
果皮は淡い黄金色で、部屋いっぱいに広がるほどの芳香
果肉はとろけるようになめらかで、口に含むと優しい甘さが広がります
贈答用にも人気で、「冬に出会える奇跡の梨」と呼ばれるほどです
| ル・レクチェ:【洋梨】新潟名産・旬の時期・ラフランスとの違い__ |
梨の品種比較表
| 品種 | 甘さ | 酸味 | 食感 | 旬の時期 |
|---|---|---|---|---|
| 幸水 | 濃厚でやさしい甘み | ほとんど感じない | やわらかくジューシー | 7月下旬〜8月中旬 |
| 豊水 | 甘酸のバランス絶妙 | 爽やかに残る酸味 | なめらかで果汁多め | 9月上旬〜下旬 |
| あきづき | コクのある上品な甘み | 控えめでまろやか | 緻密でしっかり | 9月下旬〜10月上旬 |
| 新高 | 上品で香り高い甘さ | ほんのり酸味あり | 歯ごたえしっかり | 10月 |
| 新興 | 甘みと酸味の調和 | やや強めの酸味 | 硬めで締まった果肉 | 11月 |
| ラ・フランス | とろける濃厚な甘み | やさしい酸味 | クリーミーな口どけ | 10月下旬〜12月 |
| ル・レクチェ | 芳醇で贅沢な甘さ | ほぼ感じない | なめらかで柔らか | 11月下旬〜12月 |
梨の栄養と健康効果
梨は“食べて潤す”天然の水分補給果。美容にも健康にもやさしい
梨には、のどを潤す「ソルビトール」、疲労回復を助ける「アスパラギン酸」、むくみを防ぐ「カリウム」などがバランスよく含まれています
さらに、シャリシャリ食感のもとである「石細胞」には食物繊維が豊富
腸内環境を整え、消化を助ける働きも期待できます
カロリーは100gあたり約40kcalと低め
夜のデザートにも安心して楽しめる“ヘルシーフルーツ”です
夏の暑さを吹き飛ばす桃の食感は、食べるだけで幸せになれます
おいしい梨の選び方と保存のコツ
見た目と重さ、そして香りが新鮮さのサイン
梨を選ぶときは、まず形がふっくらして重みのあるものを選びましょう
皮にハリとツヤがあり、軸がしっかりしているものが新鮮です
赤梨は全体に赤みがあるもの、青梨は黄緑色でツヤのあるものがおすすめ
洋梨の場合は、収穫後すぐよりも、常温で数日〜1週間置いて追熟させるとおいしさが増します
保存は新聞紙に包み、冷蔵庫の野菜室で
和梨は3〜5日、洋梨は食べごろを見極めてから冷やすのがコツです
梨をもっと楽しむアレンジ
そのままでも、アレンジしても。梨は万能フルーツ!
- 薄くスライスしてヨーグルトにトッピング
- すりおろして豚肉の下味に(お肉がやわらかく!)
- 赤ワインでコンポートにして上品なデザートに
- 洋梨はカマンベールチーズと合わせてワインのお供に
どんなシーンでも寄り添ってくれるのが、梨のやさしい魅力です
まとめ|秋のごほうびに、みずみずしい一玉を

梨は、夏の名残を感じながら秋を迎える“季節のスイッチフルーツ”
シャリッとした和梨、とろける洋梨
それぞれに違う個性と物語があり、どちらもこの時期だけの特別な味わいです
最後まで読んでいただきありがとうございます
冷たく冷やして、シャリッとかじる
その瞬間に広がるみずみずしさは、まるで秋風のよう
ぜひ今年の秋は、お気に入りの一玉を見つけて、“旬をまるごと味わう幸せ”を感じてくださいね
“旬果びより” を通して
少しでも新しいフルーツとの出会いがあったら
嬉しいです♪

