
こんにちは、リサです。
「旬果びより」では、日本の四季をフルーツで味わうことをテーマに、日々の暮らしに寄り添う果物をご紹介しています。
今回の主役は、老若男女問わず愛される果物「いちご」
いちごは「甘さの個性」を知ることで、何倍も美味しく楽しめるフルーツです
冬から春にかけて、果物売り場が一気に華やぐ季節がやってきました
赤く艶やかに並ぶいちごを見るだけで、なぜか気持ちまで明るくなる
そんな経験、ありませんか?
ひと口にいちごと言っても、実は甘さ・香り・酸味・食感は品種ごとにまったく違うんです
この記事では、「とにかく甘いいちご」を軸に、定番から希少品種までを徹底的に掘り下げます
いちごの基礎知識
いちごの“甘さ”は、糖度+酸味+香りのバランスで決まります
よく「糖度○度!」と書かれているのを見かけますが、実際に感じる甘さは数字だけでは語れません
酸味が控えめだと甘さが強調され、逆に酸味があると後味が引き締まります
また、いちごの香り成分は甘さを錯覚させる効果も
だから同じ糖度でも、「すごく甘い!」と感じる品種と、「さっぱり」と感じる品種があるんですね
甘さ重視で選ぶ!おすすめいちご品種紹介
あまおう(福岡県)
濃厚な甘さと果汁感を求めるなら、まずはあまおう
「あかい・まるい・おおきい・うまい」の頭文字から名付けられたあまおうは、日本を代表するブランドいちご
大粒で果肉がしっかりしており、噛んだ瞬間に果汁があふれ出します
最大の魅力は、コクのある甘さと控えめな酸味
ケーキやパフェに使われることが多いですが、実はそのまま食べるのがいちばん贅沢
「今日は自分を甘やかしたい」そんな日に選びたい一粒です
| あまおう:甘い高級苺│名前の由来・産地・旬の時期・選び方 |
とちおとめ(栃木県)
甘さと酸味のバランスが良く、毎日食べても飽きない万能型
長年愛され続けてきた理由は、その安定感
甘みの中に程よい酸味があり、後味はすっきり
ジャムやスイーツに加工しても風味が落ちにくく、家庭用にもぴったりです
「甘すぎるのは苦手だけど、いちごらしさは欲しい」
そんな方におすすめの、王道いちごです
スカイベリー(栃木県)
上品で透明感のある甘さを楽しみたい人に
大粒で美しい円錐形、まさに“見惚れる”いちご
口に入れた瞬間の印象は、驚くほどクリア
甘さはしっかりあるのに、重くならず、後味は爽やかです
香りも穏やかで、紅茶やシャンパンとの相性も◎
大人のいちご時間を楽しみたい方にぴったりです
| スカイベリー:栃木名産・旬の時期│華やかな香り・上品な甘さ___ |
紅ほっぺ(静岡県)
甘さも酸味も楽しみたい、いちご好きのための品種
名前の通り、ほっぺが落ちるほどの濃厚さ
甘みが強い一方で、しっかりした酸味もあり、味に奥行きがあります
噛むほどに広がる香りとコクは、まさに“食べごたえのあるいちご”
ミルクや練乳と合わせると、より甘さが引き立ちます
| 紅ほっぺ:静岡名産・旬の時期│大粒で香り豊かな人気いちご____ |
白苺(淡雪など)
見た目も味も特別感を楽しみたいなら白苺
白〜淡いピンク色の果皮が特徴の白苺は、希少性が高く贈答用にも人気
酸味が非常に少なく、やさしく上品な甘さが印象的です
「いちご=赤」の概念を覆す存在で、初めて食べると驚く方も多いはず
特別な日のデザートにおすすめです
夏瑞(なつみずき)
夏でも甘いいちごを楽しみたい人の救世主
夏秋いちごの代表格である夏瑞は、高温期でも糖度が安定
酸味が穏やかで、さっぱりとした甘さが特徴です
「夏はいちごが食べられない」と思っていた方にこそ試してほしい品種
季節を超えて楽しめる、次世代型いちごです
| 夏瑞(なつみずき):【希少いちご】北海道名産・旬の時期・特徴・読み方 |
品種の比較表
いちごは「甘さの強さ」だけでなく、「甘さの質」で選ぶと失敗しません
旬果びより視点で整理した比較表をご覧ください
| 品種 | 甘さ | 酸味 | 食感 | 旬時期 |
|---|---|---|---|---|
| あまおう | 濃厚でコクのある甘さ | 非常に控えめ | 果汁たっぷりジューシー | 12〜3月 |
| とちおとめ | 甘さと酸味のバランス型 | ほどよく感じる | しっかりした果肉 | 12〜4月 |
| スカイベリー | 透明感のある上品な甘さ | 少なめ | なめらかで柔らかい | 1〜3月 |
| 紅ほっぺ | 力強く印象に残る甘さ | はっきり感じる | 噛みごたえあり | 12〜3月 |
| 白苺 | 角のないやさしい甘さ | ほぼ感じない | しっとり柔らか | 12〜2月 |
| 夏瑞 | すっきり軽やかな甘さ | 穏やか | みずみずしい | 6〜9月 |
「糖度が高い=一番甘く感じる」ではないのが、いちごの奥深さ
今の気分・食べるシーンに合わせて選ぶことで、満足度はぐっと高まります
健康・美容といちご
いちごは「甘いデザート」ではなく、「美容と体調管理の味方」です
いちごはスイーツのイメージが強い果物ですが、実は栄養面でもとても優秀
「甘いものが食べたいけど、体に負担はかけたくない」
そんなとき、いちごほど頼れる存在はありません
ビタミンCが豊富で、冬の肌を守る
いちごの代表的な栄養素といえば、ビタミンC
中サイズのいちご5〜6粒で、1日に必要なビタミンCの約半分を補えると言われています
ビタミンCは、
- 肌のハリ・透明感を保つ
- シミの原因となるメラニン生成を抑える
- 免疫力をサポートする
など、冬から春にかけて特に意識したい働きばかり
乾燥しやすい季節にいちごが旬を迎えるのは、理にかなっているんです
甘いのに低カロリー、罪悪感が少ない
いちごは100gあたり約30kcal前後と、果物の中でも比較的低カロリー
ケーキやチョコレートと比べると、その差は一目瞭然です
「甘いものを我慢する」のではなく、
“選び直す”だけで体への負担は大きく変わる
夜のデザートをいちごに置き換えるだけでも、気持ちが軽くなります
食物繊維で、腸内環境もサポート
いちごには、水溶性・不溶性の食物繊維がバランスよく含まれています
- 便通を整える
- 腸内の善玉菌をサポート
- 栄養の吸収効率を高める
腸内環境が整うことで、
肌の調子・代謝・気分の安定にも良い影響が期待できます
「無性に甘いものが欲しい日」にこそ、いちごを
疲れているときや、ストレスが溜まっているとき
人は自然と甘いものを欲します
そんなとき、いちごを選ぶことは
心にも体にもやさしい選択
・自然な甘さ
・噛むことで得られる満足感
・食べた後の軽さ
「ちゃんと満たされるのに、後悔しない」
それが、いちごが長く愛され続ける理由なのかもしれません
いちごのおすすめの食べ方
いちごは「何も足さない」がいちばん贅沢。次に“少しだけ”足すのが正解です
いちごは、そのまま食べても完成度の高い果物
だからこそ、手を加えすぎないことが美味しさを引き立てます
まずはそのまま。洗いすぎないのがコツ
買ってきたいちごは、食べる直前に、軽く水で洗うだけ
長く水に浸すと、甘みや香りが流れ出てしまいます
ヘタは洗う前に取らず、洗ってから外すのがポイント
先に取ると、そこから水が入り、味がぼやけてしまいます
「何もしていないのに、こんなに甘い」
それを実感できるのが、旬のいちごです
甘さを引き立てたいなら、練乳は“少量”
練乳をたっぷりかけたくなる気持ち、わかります
でも実は、少量をちょんと添えるだけで十分
おすすめは
- 練乳を直接かけない
- 小皿に少量出し、いちごの先端だけつける
甘さが重なりすぎず、いちご本来の香りが際立ちます
大人向けアレンジ:バルサミコ酢・黒胡椒
少し意外ですが、相性抜群なのがバルサミコ酢
数滴垂らすだけで、甘さに深みが出てデザート感が一気にアップ
さらに黒胡椒をほんの少し
甘さが引き締まり、ワインにも合う一皿になります
食感を変えて楽しむ:冷凍いちご
食べきれないときは、迷わず冷凍を
- 洗って水気を拭く
- ヘタを取る
- 重ならないように冷凍
半解凍で食べると、シャーベットのような食感に
ヨーグルトやスムージーにもぴったりです
いちごの保存方法
いちごは「触らない・洗わない・重ねない」で鮮度が保てます
いちごはとてもデリケート
少しの扱いの差で、味も日持ちも大きく変わります
冷蔵保存が基本。野菜室より冷蔵室
最適な保存温度は0〜5℃
野菜室は温度がやや高いため、冷蔵室がおすすめです
保存の手順は以下
- パックから取り出す
- 傷んだものがあれば先に食べる
- キッチンペーパーを敷いた保存容器に並べる
- 重ならないように配置
- フタをして冷蔵庫へ
これだけで、鮮度が1〜2日変わります
洗うのはNG。食べる直前まで我慢
保存前に洗うのはNG
水分が付くことで、傷みが一気に進みます
「早く洗っておきたい」気持ちは抑えて、
食べる直前まで手を出さないのが正解です
冷凍保存は約1か月OK
冷凍いちごは、約1か月保存可能
- スムージー
- ジャム
- 炭酸水に入れてフルーツ氷
用途を決めて冷凍すると、使い切りやすくなります
まとめ

いちごは、知るほどに楽しく、選ぶほどに美味しくなる果物です
甘さ重視、香り重視、見た目重視
どれが正解ということはありません
ぜひ今年は、「今の自分がいちばん食べたい一粒」を探してみてください
それがきっと、季節を味わういちばんの近道です
最後まで読んでいただきありがとうございます
いちごは、ただ甘いだけの果物ではありません
品種ごとの個性を知り、食べ方や保存方法を少し工夫するだけで、
いつもの一粒が、季節を味わう特別な時間に変わります
忙しい毎日の中でも、
冷蔵庫を開けて、赤く艶やかないちごが目に入るだけで、
ふっと心がほどける瞬間がありますよね
ぜひ今年はいちごの旬を、
「なんとなく」ではなく「選んで、味わう」楽しみ方で
あなたのお気に入りの一粒が、
この季節を少しだけ、やさしく甘くしてくれますように
